Case Study

M&A実務解説

2021年09月14日
2021年のスタートアップM&Aまとめ

2021年に行われたスタートアップの主なM&A案件をピックアップしてご紹介します。

発表日買い手売り手取得価格取得割合想定時価※形態
2021年9月PayPalPaidy27億ドル
(3,000億円)
100%27億ドル
(3,000億円)
株式取得
2021年8月SBIホールディングスFOLIO70-80億円過半非公開株式取得
2021年8月JMDCアンター非公開非公開非公開株式取得
2021年7月Macbee PlanetAlpha12.4億円100%12.4億円株式取得
2021年7月DeNAZIZAI120.2億円80%150.2億円株式取得
2021年5月デジタルハーツHDアイデンティティー16.1億円100%16.1億円株式取得
2021年3月スズケンエンブレース15.4億円80.8%19.1億円株式取得
2021年3月freeeサイトビジット27.8億円70%39.8億円株式取得
2021年2月ポーラ・オルビスHDトリコ33.2億円89.44%37.1億円株式取得
2021年2月メドレーメディパス15億円100%15億円株式取得
2021年2月ギフティソウ・エクスペリエンス14.9億円73%20.4億円株式交換
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

 

2021年9月 PayPalによるPaidy買収

      発表日            2021年9月7日      
買い手PayPal
売り手Paidy
取得価格27億ドル (3,000億円)
取得割合100%
想定時価※27億ドル (3,000億円)
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年9月にPayPalは、後払いサービスのPaidy株式のすべてを取得し、100%子会社とすることを発表しました。

買収の目的

PayPalは買収の目的を以下のように発表しました。

Paidyは日本市場に合わせたあと払いサービスをいち早く開発し、消費者と加盟店双方に規模の大きな決済プラットフォームを提供することで業界をリードし、急速に成長してきました。Paidyのブランド力、機能、優秀な人材とペイパルがオンライン決済の分野でこれまで培ってきた専門知識、リソース、グローバル展開を組み合わせることで、私どもにとって戦略的に重要な市場である日本でのビジネス展開をさらに加速させるために強力な基盤を構築することができます

PayPal リリースより

2021年8月 SBIホールディングスによるFOLIO買収

      発表日            2021年8月31日      
買い手SBIホールディングス
売り手FOLIO
取得価格70-80億円
取得割合過半
想定時価※非公開
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年8月にSBIホールディングスは、テーマ投資のFOLIOを子会社とすることを発表しました。

買収の目的

SBIホールディングスは買収の目的を以下のように発表しました。

このたびのFOLIO社との協業によるファンドラップ分野における商品ラインナップの拡充により、顧客基盤の更なる拡大を図ってまいります。また、SBIグループが提携強化を推進している金融機関・事業法人等へのFOLIO社の商品・サービス展開も検討しており、SBIグループ内外を問わず、幅広い顧客層の投資マインドの醸成を図ってまいります。

SBIホールディングス リリースより

2021年8月 JMDCによるアンター買収

      発表日            2021年8月31日      
買い手JMDC
売り手アンター
取得価格非公開
取得割合非公開
想定時価※非公開
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年8月にJMDCは、医師質問解決プラットフォームのアンターを子会社とすることを発表しました。

買収の目的

JMDCは買収の目的を以下のように発表しました。

今回のアンターの当社グループへの参画により、アンターのプラットフォーム上に集った医師に対し当社グループの様々なヘルスデータやサービスを提供することで、医師ネットワークの更なる拡大やコミュニティの活性化を後押ししていくとともに、アンターに集まる医療現場の知見と当社の持つリアルワールドデータによる観察的研究の融合を進めていきたいと考えております。

アンター リリースより

 

2021年7月 Macbee PlanetによるAlpha買収

      発表日            2021年7月14日      
買い手Macbee Planet
売り手Alpha
取得価格12.4億円
取得割合100%
想定時価※12.4億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年7月にMacbee Planetは、AIマーケティングプラットフォーム「3D AD」を展開するAlpha株式のすべてを取得し、100%子会社とすることを発表しました。

買収の目的

株式会社Macbee Planetは本買収の目的を、 “当社グループの技術とAlphaの技術を連携することで、ROIの高いLTVマーケティングを進化させ、さらなる事業成長を実現します” と発表しました。

リリース引用

AIマーケットプラットフォームを展開するAlphaを完全子会社化

  

2021年7月 DeNAによるIRIAM買収

      発表日            2021年7月2日      
買い手DeNA
売り手ZIZAI
取得価格120.2億円
取得割合80%
想定時価※150.2億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年7月にDeNAは、ZIZAI子会社でキャラライブ配信アプリ運営のIRIAM株式を追加取得し、100%子会社とすることを発表しました。

買収の目的

DeNAはZIZAI子会社のIRIAM買収の目的を以下のように発表しています。

両社は、サービス運用ノウハウや人材交流等含め、協力関係を築いてまいりましたが、IRIAM 社が100%子会社となる今後は一層、互いが持つライブストリーミングサービスの運営ノウハウや経営リソースの共有・活用等を推進し、更なる事業の成長と事業価値の向上を図ってまいります。

DeNA リリース より

 

2021年5月 デジタルハーツHDによるアイデンティティー買収

      発表日            2021年5月11日      
買い手デジタルハーツHD
売り手アイデンティティー
取得価格16.1億円
取得割合100%
想定時価※16.1億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年5月にデジタルハーツHDはIT人材プラットフォーム展開のアイデンティティー全株式を取得し、子会社化することを発表しています。

株式取得の方法

ID は、IT 人材プラットフォーム事業、IT リソースサポート事業、IT 人材採用支援事業を展開しております。これらの事業のうち、新規事業として投資フェーズにある IT 人材採用支援事業を、基本契約締結後に新設予定の株式会社 Work with Joy に吸収分割より移管したうえで、当社のエンタープライズ事業と親和性が高く、既に安定した収益化を実現している IT 人材プラットフォーム事業及び IT リソースサポート事業が残る形となる IDの全株式を取得する予定です。なお、ID の株式については、基本契約締結後に株式会社 8(以下、「資産管理会社」)に 100%株式移転される予定であり、当社は資産管理会社から株式を取得する予定です。

デジタルハーツHD リリースより

買収の目的

デジタルハーツHDは買収の目的を以下のように発表しました。

今後、当社グループが高い成長を継続するためには、さらなるエンジニアが必要となることから、この度、豊富なエンジニア人材プールを有する ID を子会社化することといたしました。
これにより、当社グループは、機動力のあるテスト人材約 8,000 人、国内エンジニア・セキュリティ人材約 400人、ベトナムオフショアでのエンジニア約 400 人、techcareer シリーズの登録エンジニア約 11,000 人という人材プールを有することとなります。当社グループは、こうした豊富な人材をベースに、企業ミッションである「SAVE the DIGITAL WORLD」の達成に向け、IT 人材プラットフォーム企業として次なる成長ステージを目指して参ります。

デジタルハーツHD リリースより

 

2021年3月 スズケンによるエンブレース買収

      発表日            2021年3月26日      
買い手スズケン
売り手エンブレース
取得価格15.4億円
取得割合80.8%
想定時価※19.1億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年3月26日にスズケンはソーシャル医療プラットフォーム事業を展開するエンブレース株式の80.8%を取得し、子会社化することを発表しました。

買収の目的

スズケンは買収の目的を以下のように発表しています。

今後、これまで以上に多くの医療従事者へ MCS を普及ならびにその機能を安定稼働させるとともに、更に進化・発展させていくためには、新たな投資や強固な連携が必要であり、エンブレースおよび既存の主要株主さまからも全国の医療機関等とのネットワークを有するスズケングループのもとで運営することが、よりエンブレースおよび MCS の価値向上に資するものと判断がなされ、当社グループへの参画に対し賛同が得られました。

スズケン リリースより

 

2021年3月 freeeによるサイトビジット買収

      発表日            2021年3月10日      
買い手freee
売り手サイトビジット
取得価格27.8億円
取得割合70%
想定時価※39.8億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

2021年3月にfreeeは電子契約サービス「NINJA SIGN」を展開するサイトビジット株式の70%を取得し、子会社化することを発表しました。

買収の目的

freee株式会社は買収の目的を以下のように発表しています。

本株式取得により、当社グループとして急成長する電子契約市場に参入し、統合型クラウドERPで法務契約業務をカバーするとともに、会計、ワークフロー、人事労務と契約を一体で効率的に管理できる仕組みを構築することを目指します。また、電子契約をグループのサービスに加えることで、B2B取引をクラウド上で管理する取引プラットフォームの実現に一層強力に取り組んでまいります。

freee リリース より

株主間契約について

本株主間契約においては、サイトビジットの経営に関する一定の合意事項のほか、当社が、一定の条件の下、本株式取得完了後3~5年の間に、鬼頭氏に対し、鬼頭氏が保有するサイトビジット株式(約30%)を売却するよう請求する権利等が定められております。

freee リリース より

 

2021年2月 ポーラ・オルビスHDによるトリコの買収

      発表日            2021年2月12日      
買い手ポーラ・オルビスHD
売り手トリコ
取得価格33.2億円
取得割合89.44%
想定時価※37.1億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

買収の目的

ポーラ・オルビスHDは買収の目的を以下のように発表しました。

トリコ社の経営陣と意見交換する中で、当社グループ傘下に入ることにより、当社の研究開発技術やエビデンスの活用の他、生産、物流面におけるシナジーの発揮が期待でき、トリコ社の成長をより加速できるとの考えが一致し、本件株式取得について協議を開始しました。当社としては「多様化する美の価値観に応える、個性的なブランドの集合体を目指す」という当社グループの戦略強化に繋がり、ひいては、当社の中長期的な企業価値向上に資すると判断し、本件株式取得について決定いたしました。

ポーラ・オルビスHD リリースより

  

2021年2月 メドレーによるメディパスの買収

      発表日            2021年2月12日      
買い手メドレー
売り手メディパス
取得価格15億円
取得割合100%
想定時価※15億円
形態株式取得
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

買収の目的

メドレーは買収の目的を以下のように発表しました。

当社は「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに、世界で1番のナレッジプラットフォーム構築を目指しております。この未来を実現するための重要な一歩として、米国ENS大手であるColeman社との統合プラットフォームを構築するべく、同社を買収する運びとなりました。Coleman社との統合プラットフォームでは、アドバイザー数40万人超、世界7拠点(米国3拠点、欧州1拠点、アジア3拠点)、世界350人体制へと拡充します。当社はColeman社という強力なパートナーと共にグローバルに知見をつなぎ、自らの事業機会を創出するとともに、世界中のイノベーションに貢献してまいります。

メドレー リリースより

 

2021年2月 ギフティによるソウ・エクスペリエンスの買収

      発表日            2021年2月12日      
買い手ギフティ
売り手ソウ・エクスペリエンス
取得価格14.9億円
取得割合73%
想定時価※20.4億円
形態株式交換
※想定時価:取得価格を取得割合で割り戻して簡易的に計算した100%ベースの株式価値

統合の方法

当社は、2021年3月11日をもって、ソウの発行済株式326株のうち239株及びソウが発行する新株予約権(第1回23個、第2回5個、第3回16個)の全てを譲渡により取得し、また、2021年3月12日をもって、ソウの発行済株式の残り87株全てを本株式交換により取得し、ソウを完全子会社化する予定であります。
ソウの発行済株式の全てを譲渡により取得せず、87株を本株式交換により取得することといたしましたのは、本件統合後も勤務を継続する予定のソウの役職員に対し、本株式交換により当社の株式を交付することにより、本件統合後の当社グループの企業価値の向上に努めるインセンティブとなることを意図したためであります。

ギフティ リリースより

買収の目的

ギフティは買収の目的を以下のように発表しました。

本件統合により、サービスのクロスセルによる両社のギフトのコンテンツの拡充はもちろんのこと、ギフト領域で個別に事業展開してきた両社による新たな コンテンツの共同開発などを推進していくことで、ギフト体験の探索と深化を進め、両社の企業価値の最大化を図ってまいります。

ギフティ リリースより